基礎工事 型枠工事とコンクリート工事②

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こんにちは。ツチヤ・フソウホーム 設計の石田です。

基礎工事進行中の楽暖(らくだん)の家

本日は基礎の立ち上がりのコンクリート打設の様子をご紹介します。
基礎工事 型枠工事とコンクリート工事②
まずは立ち上がりの部分の型枠を組みます。
基礎工事 型枠工事とコンクリート工事②
この時土台と基礎を固定する為の“アンカーボルト”型枠に取り付けておきます。

事前に現場監督がチェックできるので入れ忘れを防止出来ますし、何よりも固定の精度が良くなります

コンクリート打設時に手で差し入れる所謂“田植え”でアンカーボルトを設置する業者もいますが、当社では型枠に事前に固定する方法を標準としています。
基礎工事 型枠工事とコンクリート工事②
ポンプ車を使ってコンクリートを流し込んでいきます。

耐圧版の打設時と同じようにバイブレーターでコンクリートを流動化します。

天端も鏝(こて)で均(なら)していきます。
基礎工事 型枠工事とコンクリート工事②
配筋にオレンジ色で先端が船のスクリューのような形をした部材が付いていました。

これは基礎の高さの基準となる部材です。

事前に高さを測量しながら設置して置き、スクリューの部分が埋め込まれるようにコンクリートを流します。

コンクリート打設後、部材の先端が少し突き出した状態になります。

そこに基礎の天端を平にするためのレベラーをちょうど部材の先端の高さになるように流していきます。

これも天端の高さの精度を上げる為の工程です。

手間暇を掛けても良いものを作ろうとする心意気が伝わります。

少し話は変わりますが、手間暇を掛けるなら耐圧版と立ち上がりを1回で仕上げる一体打ち(一発打ち)にしたらどうか?という意見もあるかと思います。

個人的には外周部の型枠を継がないのであればわざわざ一体打ちにする必要はないと思っています。

まずネットなんかでみると一体打ちは安くできる、と書いてあるものを見かけます。

当社でも過去に一体打ちは何回か採用しましたが、決して安くはなりませんでした。

型枠を特殊な方法(浮き型)で組む為に通常より多く土を掘ったり捨てコンを打ったりと通常ではかからない手間が掛かるからです。

また、精度の高い“良い仕事”をしようと思うと非常に繊細な仕事が求められます。

一体打ちの方が丈夫だなんていうのもネットでは見かけますがそんなことはありません。

だったら継ぎ足し継ぎ足し造るRC造はどうなるんだって話ですから。

ただし、打ち継ぎ部分に汚れや不純物があれば取り除いてからコンクリートを流すのは重要な工程です。

基礎外断熱を採用していて白蟻が心配だとか耐圧版の高さよりも周囲の地面の高さが高くなって雨水の進入が心配だとかの特殊なケース以外ではそれほどのメリットはないのではないかと思います。

さて、現場ではこの後コンクリートが固まって強度がでるまで型枠を外さないで養生する期間を設けます。

専門的には型枠の存置期間(ぞんちきかん)と言います。

存置期間は建築基準法では特に規定はありませんが、国土交通省発行の公共建築工事標準仕様書によると、

普通ポルトランドセメントの場合、平均気温が5℃以上で5日、15℃以上で3日必要となっています。

これはRC造(鉄筋コンクリート造)の建物の施工時にも用いられる数値ですのでかなり安全側にみている日数です。

木造住宅の基礎であればこれより1日程度早く型枠を外しても大きな問題はないと思います。

今回は工程にゆとりがあるのでしっかりと5日間養生します。

次は次週に型枠を外して基礎が完成した状態を紹介します。ではまたパー






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