2021年08月05日17:15
構造の話⑤ 『コーチパネル』って何?≫
カテゴリー │家造りの役に立つお話│施工について(構造・気密・結露等)
こんにちは。ツチヤ・フソウホーム 設計の石田です。
今回は当社が建物の外周部分の『耐力壁』として標準採用している『コーチパネル』について詳しくお話していきます。

『コーチパネル』はあらかじめ木材(枠材)と構造用面材及び断熱材を工場で組み合わせたパネルを柱~柱間に取り付ける耐力壁です。

取付の様子

小屋上の部分や窓の上下の部分にもすべてパネルを取付
前回は面材耐力壁は取り付ける釘のめり込みに注意が必要だけど、コーチパネルは工場の機械で加工・組立されるので釘のめり込みや打ち忘れがないというお話をしました。
『コーチパネル』にはそれ以外にもたくさんのメリットがあるので紹介していきます。
写真を見て頂くとわかるように、『コーチパネル』にはあらかじめ断熱材が組み込まれています。
組み込まれているのは『ネオマフォーム』というフェーノールフォーム断熱材です。
非常に断熱性能が高い断熱材です。
他の断熱材を柱の厚みいっぱいに入れたのを同程度の断熱性能を半分の厚みで実現できます。
ちなみに当社では厚み60mm若しくは45mm+外張り30mmのいずれかで施工しています。

枠材に溝加工をして断熱材をはめ込んでいるので隙間なく仕上がっています。
気密性を高めると共に、湿気をほぼ透さないネオマフォームを隙間なく施工することで結露対策としています。

高性能な断熱材で断熱材を薄くすることでコンセントを断熱材を欠き込むことなく施工ができるのも大きなメリットです。
従来の充填断熱ではコンセント部分は丁寧に施工しないと隙間ができやすい部分ですし、丁寧に施工したとしてもその部分の断熱材は欠き込むので厚さが薄くなります。
コーチパネルではコンセント部分の断熱材の欠き込みを完全に0にすることができます。

筋交い・面材と違い、誰が取付ても安定した品質で施工できることが最大のメリットです。
これは構造面でも断熱・気密面でも言えることです。

繰り返される地震(余震)でも変形・破壊が少ないという実験結果もあります。
この実験の様子は『コーチパネル』を製造・販売しているコーチさんのホームページから観覧できるので興味のある方はご覧ください。
耐力壁も断熱材もきちんと施工・管理するのであれば何を使っても一定以上の耐震性能・断熱性能・気密性能・防湿性能が得られます。
しかしこのきちんと施工・管理するということが使用する材料によっては非常に難しいということはあまり知られていません。
『コーチパネル』はコストとしてはそれなりの金額がしますが、安定して高品質なものを提供できることを考えればコストに見合った働きをしてくてる商品だと思います。

平日限定ですが、浜北にあるコーチさんの工場を見学することが可能です。
予約制となっていますので興味のある方は当社までご連絡頂ければご案内致します。
『コーチパネル』を使用しただけで地震に強くなる訳ではありませんが、許容応力度計算による耐震等級3の取得と併用することで本当に地震に強い建物になります。
地震の震度階級が制定された平成8年から平成31年の23年間で建物が倒壊する危険がある震度6弱以上の地震は54回発生しています。

熊本地震では本震では倒壊を間逃れた建物が繰り返される余震に耐え切れずに倒壊することもありました。
新築を検討されている方は計画している建物が地震がきても倒壊しないかどうかではなく、地震がきても住み続けられるのかどうかを施工店に必ず確認することをおススメします。
どれぐらいの地震がくるのかわからない以上絶対に安心ですと断言する会社は少ないかもしれませんが、耐震等級3を許容応力度計算で取得しているような会社であれば『熊本地震と同程度なら住み続けられます』とは言えるはずです。
なぜなら熊本地震でもっとも被害が大きかった益城町でも耐震等級3を取得したすべての建物は住み続けることができているからです。
地震がきたら建替えるから耐震性能を落としても建築費を安くしてください。
というお客様はほとんどいないと思います。
しかし依頼する施工店によっては標準的に建てている建物は地震がきたら住み続けられないレベルということも多くあります。
さすがに大手ハウスメーカーは耐震性能は満たしていますが一条工務店さんを除くと断熱・気密性能はいいとこZEHレベルと健康被害を受けないとか光熱費を少なく全館空調できるといったレベルではありません。
本当に健康で安心に暮らすことができる住まいを計画できる施工店を探している方は是非当社にもお声がけください。
次回からは気密施工についてのお話をしていきます。
それでは。皆様。
よい家を
今回は当社が建物の外周部分の『耐力壁』として標準採用している『コーチパネル』について詳しくお話していきます。
『コーチパネル』はあらかじめ木材(枠材)と構造用面材及び断熱材を工場で組み合わせたパネルを柱~柱間に取り付ける耐力壁です。

取付の様子

小屋上の部分や窓の上下の部分にもすべてパネルを取付
前回は面材耐力壁は取り付ける釘のめり込みに注意が必要だけど、コーチパネルは工場の機械で加工・組立されるので釘のめり込みや打ち忘れがないというお話をしました。
『コーチパネル』にはそれ以外にもたくさんのメリットがあるので紹介していきます。
写真を見て頂くとわかるように、『コーチパネル』にはあらかじめ断熱材が組み込まれています。
組み込まれているのは『ネオマフォーム』というフェーノールフォーム断熱材です。
非常に断熱性能が高い断熱材です。
他の断熱材を柱の厚みいっぱいに入れたのを同程度の断熱性能を半分の厚みで実現できます。
ちなみに当社では厚み60mm若しくは45mm+外張り30mmのいずれかで施工しています。

枠材に溝加工をして断熱材をはめ込んでいるので隙間なく仕上がっています。
気密性を高めると共に、湿気をほぼ透さないネオマフォームを隙間なく施工することで結露対策としています。

高性能な断熱材で断熱材を薄くすることでコンセントを断熱材を欠き込むことなく施工ができるのも大きなメリットです。
従来の充填断熱ではコンセント部分は丁寧に施工しないと隙間ができやすい部分ですし、丁寧に施工したとしてもその部分の断熱材は欠き込むので厚さが薄くなります。
コーチパネルではコンセント部分の断熱材の欠き込みを完全に0にすることができます。

筋交い・面材と違い、誰が取付ても安定した品質で施工できることが最大のメリットです。
これは構造面でも断熱・気密面でも言えることです。

繰り返される地震(余震)でも変形・破壊が少ないという実験結果もあります。
この実験の様子は『コーチパネル』を製造・販売しているコーチさんのホームページから観覧できるので興味のある方はご覧ください。
耐力壁も断熱材もきちんと施工・管理するのであれば何を使っても一定以上の耐震性能・断熱性能・気密性能・防湿性能が得られます。
しかしこのきちんと施工・管理するということが使用する材料によっては非常に難しいということはあまり知られていません。
『コーチパネル』はコストとしてはそれなりの金額がしますが、安定して高品質なものを提供できることを考えればコストに見合った働きをしてくてる商品だと思います。

平日限定ですが、浜北にあるコーチさんの工場を見学することが可能です。
予約制となっていますので興味のある方は当社までご連絡頂ければご案内致します。
『コーチパネル』を使用しただけで地震に強くなる訳ではありませんが、許容応力度計算による耐震等級3の取得と併用することで本当に地震に強い建物になります。
地震の震度階級が制定された平成8年から平成31年の23年間で建物が倒壊する危険がある震度6弱以上の地震は54回発生しています。

熊本地震では本震では倒壊を間逃れた建物が繰り返される余震に耐え切れずに倒壊することもありました。
新築を検討されている方は計画している建物が地震がきても倒壊しないかどうかではなく、地震がきても住み続けられるのかどうかを施工店に必ず確認することをおススメします。
どれぐらいの地震がくるのかわからない以上絶対に安心ですと断言する会社は少ないかもしれませんが、耐震等級3を許容応力度計算で取得しているような会社であれば『熊本地震と同程度なら住み続けられます』とは言えるはずです。
なぜなら熊本地震でもっとも被害が大きかった益城町でも耐震等級3を取得したすべての建物は住み続けることができているからです。
地震がきたら建替えるから耐震性能を落としても建築費を安くしてください。
というお客様はほとんどいないと思います。
しかし依頼する施工店によっては標準的に建てている建物は地震がきたら住み続けられないレベルということも多くあります。
さすがに大手ハウスメーカーは耐震性能は満たしていますが一条工務店さんを除くと断熱・気密性能はいいとこZEHレベルと健康被害を受けないとか光熱費を少なく全館空調できるといったレベルではありません。
本当に健康で安心に暮らすことができる住まいを計画できる施工店を探している方は是非当社にもお声がけください。
次回からは気密施工についてのお話をしていきます。
それでは。皆様。
よい家を
